演奏家のことば。

わたしたちの作品をつくる上で欠かせない「音」。
ここでは、演奏を担当してくださった音楽家の皆さんに、
曲の魅力や、作品への印象をお聞きしています。

演奏家インタビュー Vol.1

軽やかに、柔らかく。
ファゴット奏者が語る“音に込めた強さ”と少女の姿

Introduction

軽快さと柔らかさ、甘さと凛とした音。
一見静かなこの曲には、ファゴットという
楽器のあらゆる魅力が詰まっている──
そう語るのは、関西を拠点に活動する
ファゴット奏者・永野智子さん。
演奏家として『光芒』に寄り添い、
少女の姿から「勇気」を受け取った彼女は、
音と言葉の両方で
“自分の中の何か”を見つめ直していく。
絵と音楽が響き合うことで生まれる、
新たな表現の可能性についても
語っていただきました。

Q1. その曲についてどう思いますか?
ファゴットの音色の良さが
沢山詰まっている曲だと思います。
軽快な部分もあれば、甘く柔らかい音色もあり、
お気に入りの曲の一つです。
Q2. 作品の見せ場はどこですか?
途中でAllegroで速くなる部分があるのですが、
ピアノとファゴットの掛け合いが見せ場となっています。
Q3. 絵を実際に見てどう思いましたか?
絵の中に描かれている少女の弱さもあれば、
困難に立ち向かおうとする姿に、
私自身も勇気をもらえる気がしました。
Q4. クラシック音楽を絵にすることについて
どう思いますか?
絵と音楽が融合した演奏会を
今まで見たことがなかったので、
とてもおもしろい取り組みだと思います。
これからこのような形の演奏会が
どんどん普及していってほしいと思います。

プロフィール │ PROFILE

永野 智子(ながの ちこ)|ファゴット|関西-Chiko Nagano|Bassoon|Kansai, Japan-

同志社女子大学学芸学部音楽学科
演奏専攻管弦打コース卒業。
第27回日本クラシック音楽コンクール
ピアノ部門全国大会入選。
第30回日本クラシック音楽コンクール
ファゴット部門全国大会入選。
第24回「長江杯」国際音楽コンクール
管楽器部門大学の部優秀賞受賞。
これまでにファゴットを三木秀彦、藤崎俊次、
山本一宏、東口泰之の各氏に師事。